不動産業界にも対応した、デジタル化・電子化・DXで活用できる補助金・助成金

不動産業界にも対応している補助金・助成金のイメージ

新型コロナウイルス感染症の拡大による緊急事態宣言の発令に伴って、さまざまな企業が売上等に影響を受けています。

その影響は、不動産業界においても同様です。

その中、助成金や補助金の活用を検討しているものの、どういった補助金や助成金があるのか、情報が複雑でわからない人も多いのではないでしょうか?

今回は不動産業界にも対応していながら、デジタル化・電子化・DXを進めるにあたって活用できる補助金、助成金を解説します。

 

Index

1.コロナ対策企業支援

2.デジタル化・電子化・DXを進めるにあたって活用できる補助金・助成金

・ものづくり補助金

・IT導入補助金

・小規模事業者持続化補助金

・中小企業デジタル化応援隊事業

3.他にも使える補助金・助成金

・雇用調整助成金

・事業再構築補助金

4.まとめ

 

1.コロナ対策企業支援

新型コロナウイルス感染症が拡大している中、政府や各自治体は数々の企業の支援策を講じています。

 

これらの支援策は、現状の事業資金確保や今後新たな事業展開を進める上で非常に有効な手段ともいえます。

とはいえ、その種類は多岐に渡り「どのような補助金や助成金が自社に合っているのか分からない」という方も多いのではないでしょうか?

 

新型コロナウイルスの影響でリモートワークが増えた昨今、クラウドシステムを活用したり、ネット販売を行うためのECサイトの構築などが広く進められています。

コロナ禍が続くため、今後はよりデジタル化や電子化、DXが推進されていくと考えられます。

 

今後の事業展開は、これらの点に着目しながら進めていくことが極めて重要です。

今回は不動産業界にも対応した、今後のデジタル化や電子化、DXを目指す上で、活用できる補助金や助成金をご紹介していきます。

 

※この記事は2021年6月10日時点での調査結果を掲載しています。

2.デジタル化・電子化・DXを進めるにあたって活用できる補助金・助成金

 

・ものづくり補助金(ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金)

デジタル化や電子化、DXに必要な機材の購入、システムの構築などに活用できる補助金です。

対象者は、日本国内に本社および補助事業の実施場所を有する中小企業者(個人事業主含む)になります。

補助金は「一般型(低感染リスク型ビジネス枠含む)」と「グローバル展開型」のどちらかで申請をする形となります。

申請する際は、事業計画書を提出し、それを外部の有識者である審査委員会が評価し、優れていると判断された事業計画が採用されます。

ものづくり補助金の10のポイント

【出典】ものづくり補助金の10のポイント https://portal.monodukuri-hojo.jp.html

 

「https://portal.monodukuri-hojo.jp.html」

 

申請は、電子申請のみ可能で「GビズIDプライムアカウント」の取得が必須です。

過去に採択された企業や事業計画名はこちらから確認できるので、申請を検討している方は一度チェックしてみてください。(http://portal.monodukuri-hojo.jp/saitaku.html)

デジタル化や電子化、DXにつながる事業で申請している企業が多いので、事業計画を練る際の参考になるかと思います。

 

ITの推進を前提に申請を行う場合は、事業として今後どのような取り組みを行い、収益の拡大に繋げていくのかをしっかりと提示する必要があるでしょう。

 

~補助金情報~

・補助金額

一般型…100万円~1,000万円

グローバル展開型…1,000万円~3,000万円

・補助率

1/2(低感染リスク型ビジネス枠・小規模事業者は2/3)

・締切日時

8月17日(火) 17時 (7次締切)

 

 

・IT導入補助金

業務をデジタル化や電子化、DXすることで企業の生産性向上や効率化に繋げるための補助金。

対象となるのは、中小企業や小規模事業者、個人事業主で、新型コロナウイルスの影響でITツールを導入する企業や事業者に向けて優先的に支援を講じています。

 

補助金の対象となる経費はIT関連のソフトウェア費や導入費、ハードウェアレンタル費など大まかに6つの分野が決められていて、その中から1つ以上のソフトウェアを導入することが条件です。

対象となるのは登録されているITツールに限られますので、自社で進めたい内容と合致するITツールがあれば活用できます。

クラウドサービスやIT重説等のテレワーク化も適用されるようです。

 

IT導入補助金は年度ごとに補助対象や実施要項、予算などが変わります。

2017年より実施されていますが、2019年に通常枠(A・B類型)、2020年より低感染リスク型ビジネス枠(特別枠:C・D類型)も追加されました。

今後も社会環境に応じて、実施要項は変更される可能性があります。

 

IT導入補助金の補償対象

【出典】IT導入補助金の補償対象 https://www.it-hojo.jp/first-one/

 

「https://www.it-hojo.jp/first-one/」

 

こちらも電子申請のみで「GビズIDプライムアカウント」が必要となります。

自社の事業規模や今後の事業展開に応じたITツールをIT導入支援事業者に相談・決定し、IT導入支援事業者の支援を受けながら、必要な情報をまとめて申請をします。

 

以前の記事「不動産テック(不動産×IT)とIT導入補助金とは その2」でも、IT導入補助金のメリット・デメリットを記載しています。

メリットとしていくつか挙げていますが、その中でも「ほかの補助金と比べると採択されやすい傾向にある」という点は大きいですね。

 

~補助金情報~

・補助金額

通常枠(A・B類型)…30万円~450万円

低感染リスクビジネス枠(C-1・C-2・D類型)…30万円~450万円

・補助率

通常枠…1/2以内

低感染リスクビジネス枠…2/3以内

・締切日時

【2次締切】7月30日(金)17時 / 【3次締切】9月中(予定)

 

 

・小規模事業者持続化補助金

小規模な事業を展開している法人や個人事業主に向けた補助金で、常時使用する従業員数が5人以下の商業・サービス業や、従業員数が20人以下の事業者が申請できます。

つまり、従業員数20人以下の不動産会社の多くが対象になります。

こちらは商工会議所による補助金ですが、特に商工会への加盟は必要ありません。

 

対象となる事業は主に販路開拓や生産性向上につながるもので、業務効率化だけでは対象となりません。

ただし、販路開拓と合わせて行う業務効率化は対象となります。

対象となる具体的な事業を下記に示していますが、ホームページの制作やウェブサイトの広告を活用した販促用のPRなども含まれます。

今後、事業のデジタル化や電子化、DXを目指しているという不動産事業者の方は、申請を検討してみてはいかがでしょうか?

 

小規模事業者持続化補助金の対象となる事業

【出典】小規模事業者持続化補助金の対象となる事業

 

「https://r1.jizokukahojokin.info/」

 

申請の上限額は最大50万円となっていますが、創業支援の観点より

  • 本事業への申請日の時点で、本事業の対象者要件を満たしている小規模事業者となっていること。(申請時点で開業していない創業予定者は、対象外です。)
  • 「認定連携創業支援等事業者」が実施した「特定創業支援等事業」による支援を過去3か年度の間に受けたこと。

以上の両方に合致していれば、上限を100万円まで引き上げることができます。

 

他の補助金の条件とは異なり、革新的な要素はあまり必要ないので「他社の取り組みを当社でも採用したい」といった場合でも補助金の受給の対象となり得ます。

補助金の額の上限は低めに設定されていますが、申請しやすい補助金なので、小規模事業者は一度募集要項をチェックしてみると良いでしょう。

 

~補助金情報~

・補助金額

50万円まで(特定創業支援等の場合+50万円)

・補助率

2/3

・締切日時

【第6回】2021年10月1日(金)/ 【第7回】2022年2月4日(金)

 

 

・中小企業デジタル化応援隊事業

中小企業や小規模事業者、個人事業主のIT化をサポートしてくれる事業です。

対象業者に向けて、中小企業基盤整備機構がITの専門家を紹介し、支援の費用に対して補助が行われます。

デジタル化や電子化、DXを目指しているなら、ぜひ活用してみてはいかがでしょうか?

中小企業デジタル化応援隊のフロー図

【出典】第2次中小企業デジタル化応援隊事業 https://digitalization-support.jp/

 

IT専門家は中小企業や小規模事業主のIT化に向けて、実践的なアドバイスやツールの選定、導入などをしてくれます。

ITを取り入れた業務効率化やECサイト構築など、事業に合わせたサポートを受けることができます。

例:テレワーク、Web会議、ECサイト、キャッシュレス決済、セキュリティ強化 など

 

「自社に合ったテレワークを実現したい」

「SaaSを導入して事務作業の効率化を図りたい」

このような事業者、個人事業主の方にはピッタリの支援です。

実際に支援事例も紹介されているので、興味がある方はぜひこちらもチェックしてみてください。(https://sample.digitalization-support.jp/

 

「https://digitalization-support.jp/」

 

~補助金情報~

・補助金額

通常の時間単価から[最大3,500円 / 時間]を差し引いた金額

・締切日時

受付は2021年9月30日(木)まで

※中小企業等とIT専門家の事業契約締結の期限…2021年11月30日(金)まで

 

3.他にも使える補助金・助成金

続いて、DXはあまり関係ないかもしれませんが、不動産業界にも対応している補助金・助成金について解説していきます。

休業手当などで困っていたり、事業再生を検討しているのであれば、ぜひこちらも参考にしてください。

 

・雇用調整助成金(新型コロナウイルス感染症の影響に伴う特例)

 

こちらは厚生労働省による助成金になります。

雇用調整助成金とは、「新型コロナウイルス感染症の影響」により「事業活動の縮小」を余儀なくされた場合に、事業主が労働者に休業手当等を支払う場合、その一部を助成する制度です。

また、事業主が労働者を出向させることで雇用を維持した場合でも、雇用調整助成金の支給対象となります。

 

具体的に言うと、令和2年4月1日~令和3年6月30日までの期間が対象となっていて、支給額の上限は1人1日あたり15,000円もしくは13,500円になります。

雇用調整助成金の特別措置

【出典】雇用調整助成金の特例措置 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/pageL07.html

申請手続きは、事業所の所在地を管轄する都道府県労働局やハローワークで行うことができ、郵送でも申請は可能です。

 

対象となるのは、新型コロナウイルスの影響で直近1ヶ月間の売上などが前年の同月と比べて5%以上減少している企業です。

雇用保険被保険者であるパートやアルバイトなどもこちらの助成金の対象となります。

 

現在不動産事業を展開していて、休業に伴い従業員に休業手当を支給している場合は、助成金は全額支給される仕組みとなっています。

「https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/pageL07.html」

 

~助成金情報~

・助成額

1人1日あたり15,000円もしくは13,500円まで

・助成率

中小企業…4/5(解雇等を行わない場合:9/10)

大企業…2/3(解雇等を行わない場合:3/4)

※従業員に対して100%休業手当を支払っている場合は10/10(全額)

・締切日時

申請期限は「支給対象期間」の最終日の翌日から2ヶ月以内。

 

 

・事業再構築補助金

こちらは中小企業庁によるもので、最大で1億円の補助が受けられます。

新型コロナウイルス感染症の影響により経済が低迷する中、新分野展開、事業・業種転換、業態転換、または事業再編という思い切った事業再構築に意欲を有する中小企業者等の挑戦を支援する目的でつくられました。

個人事業主も対象となりますが、認定経営革新等支援機関(https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/kakushin/nintei/)などと一緒に事業計画書を策定する必要があるなど、申請のハードルは高くなっています。

 

対象者は、日本国内に本社を有する中小企業者等および中堅企業等(個人事業主含む)になります。

要件は、以下の①②両方を満たすことです。

①2020年10月以降の連続する6か月間のうち、任意の3か月の合計売上高が、コロナ以前(2019年または2020年1~3月)の同3か月の合計売上高と比較して10%以上減少していること。

②経済産業省が示す「事業再構築指針」に沿った3~5年の事業計画書を認定経営革新等支援機関と共同で策定すること。

事業再構築補助金の主要申請要件

【出典】事業再構築補助金の主要申請要件 https://jigyou-saikouchiku.jp/#c2

「https://jigyou-saikouchiku.jp/」

 

こちらも電子申請のみで「GビズIDプライムアカウント」が必要となります。

 

~補助金情報~

・補助金額

〔通常枠〕中小企業等:100万~6千万円

〔卒業枠〕中小企業等:6千万円超~1億円

〔緊急事態宣言特別枠〕:従業員5人以下:100万円~500万円

・補助率

〔通常枠〕中小企業等:2/3

〔卒業枠〕中小企業等:2/3

〔緊急事態宣言特別枠〕:中小企業等:3/4

・受付期間

【第2回】2021年5月26日(水)~7月2日(金)18:00(今後さらに3回程度の公募予定)

 

 

今回、6つの補助金・助成金について取り上げましたがなんとその中の3つが電子申請のみ対応となっていました。

コロナ禍で、政府や自治体もデジタル化を推し進めていることが分かりますね。

 

 

4.まとめ

・ものづくり補助金、IT導入補助金、小規模事業者持続化補助金、中小企業デジタル化応援隊事業は、すべてデジタル化や電子化、DXを進めていく上で活用できるものばかりです。

・雇用調整助成金は休業手当などの問題について、事業再構築補助金は事業再生に役立つものです。

・現在不動産事業を行っている方は、事業の規模や今度の体制により役立ちそうな補助金、助成金を選び、申請してみてください。