不動産会社におけるSDGsとは?企業や社員、学生への情報発信の重要性

SDGs-17 Goalsイメージ図

SDG

いいですね、色使いが!

デザインがカラフルで、個人的には大好きです。

最近はテレビや新聞でも目にすることが多くなっているので、ご存知の方も多いと思います。

私も通勤で利用する東急田園都市線では、2020年9月より東急と阪急・阪神が企画する「SDGsトレイン」という企画電車を目にします。

SDGsトレインの画像2

 

Index

1. SDGsとは?
2. 企業が「SDGsの情報発信」を行う理由3つ
・企業によるSDGs情報発信が「当然」になっているから
・SDGsというキーワード関連の検索ボリュームが増えているから
・企業の情報発信は、社会的影響が大きいから
3. 企業がSDGsに取り組むメリット5つ
・メリット1:消費者に選ばれる
・メリット2:投資家に選ばれる
・メリット3:企業に選ばれる
・メリット4:学生に選ばれる
・メリット5:社員に選ばれる
4.SDGsを勝手に自社に当てはめてみる
5. 不動産会社のSDGs
6.まとめ

 

1.SDGsとは?

あらためて、

SDGsとは「Sustainable Development Goals」の略で「持続可能な開発目標」という意味です。

SDGsは2015年9月、ニューヨークの国連本部で採択されました。

2016年~2030年の15年間で達成すべき17の大きな目標に加え、169の具体的なターゲットで構成されています。

 

17の目標の内容は、健康や教育、働きがい、経済成長、エネルギー、気候変動など、目標の内容は多岐に渡っています。

開発途上国や先進国を含めた、世界各国共通の目標となっています。

 

個人的には、SDGsは不動産業界でもDXと並行して進めていくべき取り組みの一つだと思います。

 

 

2.企業が「SDGsの情報発信」を行う理由3つ

SDGsが人々に認知されるにつれて、多くの企業がSDGsの情報発信を行うようになりました。

まずはその理由について詳しく解説していきます。

 

・企業によるSDGs情報発信は、現在の常識になりつつあるため

まず、理由のひとつとして挙げられるのは、企業のSDGsに関する情報発信は現在の常識になりつつあるためです。

 

朝日新聞社が2017年から年に2回行っているアンケート調査があります。

2017年7月の時点で「SDGsという言葉を聞いたことがありますか?」という質問に対し、「聞いたことがある」と回答した人は全体の12.2%でそれほど認知されていませんでした。

ですが、調査を行うごとに認知度は高まり、2020年3月には全体の32.9%にまで上昇しています。

過去3年間のSDGsというワードの認知度推移

【出典】https://miraimedia.asahi.com/sdgs_survey06/

 

 

現在は、東芝やマクドナルド、アート引越センターなどの大手企業も続々とSDGsへの取り組みをスタートさせています。

業態問わず多くの企業がSDGsへの関心を深め、取り組みを積極的に発信しています。

 

このように、現在は3人に1人が知っているSDGsとなりました。

ですが、世界経済フォーラムの2919年9月23日の記事によると、日本国内での認知や関心は世界各国と比較すると低いのが現状です。

【参考】https://www.weforum.org/press/2019/09/global-survey-shows-74-are-aware-of-the-sustainable-development-goals/

 

朝日新聞社のアンケート「仕事でSDGsに取り組むにあたり、どのような課題がありますか」という設問に対して「社会的な認知度が高まっていない」と半数以上の人が回答しました。

上記のことより、今後はさらに広い範囲に向けた情報発信が求められるでしょう。

 

・「SDGs」に関する情報の検索ボリュームが増えているため

現在、企業に関連してSDGsのキーワードの検索が増えています。

Googleトレンドというツールで確認できます。

つまり、それほど多くの方がSDGsに対する企業の取り組みに関心を持っているということです。

Googleトレンド SDGsでの検索ボリュームの推移

Googleトレンド SDGsでの検索ボリュームの推移

 

実際に検索されているキーワードは「sdgs 取り組み」や「sdgs 企業」、「sdgs 取り組み 企業」、「sdgs 取組 事例」、「sdgs 企業 メリット」など。

Googleトレンド SDGs共起語での検索ボリュームの推移

Googleトレンド SDGs共起語での検索ボリュームの推移

 

現在、自社でSDGsの情報発信をしているなら、これらのキーワードで検索をしてみてヒットするかどうか確認してみてはいかがでしょうか。

 

SDGsと企業を組み合わせたキーワードは今後も検索されることが予想されます。

今後、より情報発信をしていく企業は、ターゲットやキーワードを絞ってコンテンツを発信していきましょう。

 

・個人よりも、企業の情報発信は社会的な影響が大きいため

企業の他にも、個人やボランティアの方々が社会貢献活動を通じてSDGsの情報を発信したり、活動を行っています。

上記の活動もSDGsの目標の達成に欠かせないものですが、企業の取り組みは規模が大きく、発信も速く行うことができます。

つまり、社会に与える影響がより大きいことが特徴です。

 

社会が抱えている問題を、企業ならより早く解決できる可能性を秘めています。

そのため、今後も企業発信のSDGsの取り組みは求められていくと考えられます。

 

 

3.企業がSDGsに取り組むメリット5つ

①消費者に選ばれる

ひと昔前までは「価格が安くて大量に購入できるもの」が重視されていました。

しかし、現在は「買うなら環境に配慮した商品」、「買うのは必要な分だけ」と買う側の意識も変化してきています。

 

株式会社電通が、10~70代の男女1,400名を対象に「SDGsに関する生活者調査」を行いました。

調査によると、生活者の約7割がプラスチック素材を控える「脱プラ」を認知していて、必要最低限のもので生活をする「ミニマリスト」も約5割の方が認知していました。

SDGsに連なる8つの考え方に対する認知率

【出典】dentsu第3回「SDGsに関する生活者調査」を実施  SDGsに連なる8つの考え方に対する認知率・共感率・実践意向率・総合得点

 

スペースやスキルの貸し借りを行う「シェアリングエコノミー」や捨てないことを意識する「サーキュラーエコノミー」なども認知度が上昇しています。

「エシカル消費」「エシカル就活」など、エシカル(倫理的・道徳的という意味)なワードも最近よく聞くようになっていますね。

SDGsに対する意識が、徐々に高まっていることが分かります。

 

商品の供給がどのように行われているかを知り、資源の有効活用を考えること。

そして消費者に分かりやすく発信していくこと。

これらを心がけることで、価格競争に飲まれずに消費者から選ばれる企業になれるでしょう。

 

②投資家に選ばれる

かつて投資家は、企業の業績や財務状況で投資先を判断していました。

しかし現在は、環境問題や地域社会への貢献、従業員への配慮、そして法に順守した企業経営が行われているかといった点から企業の将来性を分析して投資を行っています。

この投資は「ESG投資」と呼ばれていて、現在国内外で増加しています。

ESG投資イメージ図

ESG投資イメージ図

 

世界のESG投資額は過去10年で約6倍上昇していて、世界の運用資産の総額4分の1を超えました。

今後はこのESG投資額も、さらに増えていくと考えられています。

世界におけるESG投資額の推移

【出典】SMBC日興証券「ESG、SDGsは世界共通の言葉」世界のESG投資額の推移

 

つまり、SDGsに取り組んでいる企業は投資家からも選ばれやすくなり、資金が安定するため、新規事業への展開もしやすくなります。

SDGsへの情報発信を積極的に行うことで、より投資家への信頼に繋げることができますよ。

 

③企業に選ばれる

SDGsへの取り組みは、取引先の企業から選ばれるというメリットもあります。

かつて、企業の目的は自社の利益でした。

それが今は持続可能な世の中へ向けて取り組む姿勢や、商品の調達や製造、流通を経て消費者に届くまでの工程「サプライチェーン」における責任が重要視されています。

 

この工程には、必ずといっていいほど取引先との企業間取引が含まれます。

企業全体がSDGsへの取り組みを重視している昨今、SDGsへの取り組みが感じられない企業は、この企業間取引から外されてしまう可能性さえあるのです。

 

一方、SDGsへの取り組みの視点を国内だけではなく国外に向ければ、海外企業との取引にも繋がることもあります。

そのことで、ビジネスチャンスをより得ることが可能になってきます。

 

④学生に選ばれる

現在は給料・待遇だけではなく、社会貢献度が高い企業で働きたいという学生も増えてきています。

PRマーケティング事業を行う株式会社ベイニッチは、「21卒就活生の選社軸とSDGsの関係性」に関する調査をおこないました。

調査によると、就職先企業を選ぶ上で重視した点についての設問で「SDGsへの取り組み」と回答した学生は6.4%でした。

その回答者に「その理由は?」と設問すると、「企業の社会的役割を重視したい」という回答は71.4%、「将来性のある企業だと判断できる」という回答は42.9%でした。

学生にとっては、SDGsを「自分ごと」化していますね。

就職先企業を選ぶ際に「SDGsに対する取り組み」と回答した理由説明

【出典】PR TIMES「21卒就活生の選社軸とSDGsの関係性」に関する調査実施

 

また、こういった学生の多くが企業のホームページやCMから情報を得ていることから、企業側からの情報発信の重要性が分かります。

SDGsへの取り組みをイベントで紹介したり、SNSやホームページ、CMなどで発信していくことで、より優秀な学生の確保に繋げることができるでしょう。

 

ちなみに、2020年度の小学校の教科書ではSDGsについて取り入れられています。

順次、中学校、高校にも取り入れられているので、知らないでは済まされなくなってきているのが現状です。

 

 

⑤社員に選ばれる

現在働き盛りであるミレニアル世代と呼ばれる26歳から41歳くらいの社員は、デジタルネイティブ世代でもあり、ネットを介してSDGsや環境問題への情報を多く得ています。

そのため、ひと昔前と比べて、より社会貢献度の高い企業で働きたいという意識を持つ社員が増えています。

 

SDGsへの取り組みを積極的に行っている事業に自分が携わることができれば、必然的にモチベーションが高まります。

SDGsを通じて社員のやりがいが生まれれば、離職率の低下にも繋げることができるでしょう。

 

 

少し余談になります。

私はミレニアル世代より少し上の世代になりますが、やはり彼ら同様に環境問題には関心があります。

2021年になって、電力会社を東京電力TEPCOより「ハチドリ電力」変更しました。

運営会社であるソーシャルビジネスを展開する「ボーダレス」という会社のビジョンに共感できたからです。

「ハチドリ電力」は支払った電気代1%を自然エネルギー発電所の新設に、もう1%をNPOなどの活動支援に活用しています。

東京都内も5月にもかかわらず最高気温が28度と、「カーボンニュートラル」には本気でひとりひとりが取り組む必要があると感じているためです。

電力自由化が打ち出されてから、「ハチドリ電力」だけでなく、

他にも「ハルエネ電力」「みんな電力」など、エコな電力会社は増えていますね。

小さいことかもしれませんが、できるところから取り組んでみてもいいかもしれないですね。

 

 

4.SDGsを勝手に自社に当てはめてみる

 

勝手ながら、自社(株式会社Re-Tech RaaS)で現状取り組んでいるポイントをSDGsの17のゴールに当てはめてみました。

 

当てはまるSDGsのGoals 当社の取り組み
SDGsアイコンGoal4 質の高い教育をみんなに ・コンプライアンスや個人情報保護など一般教養レベルの知識は、毎月eランニングを通じて勉強しています。
・毎月ウェビナーを開催して不動産業界のDXについて時事ネタ情報をお伝えしています。
SDGsアイコンGoal8 働きがいも 経済成長も ・早い段階からテレワークを推進したり、働きやすい職場環境づくりに努めています。
SDGsアイコンGoal9 産業と技術革新の基盤を作ろう ・自社のサービス「ラクテック反響倍増くん」はテクノロジーを組み合わせた仲介会社向けのAIツールになります。
SDGsアイコンGoal10 人や国の不平等をなくそう ・多様性(ダイバーシティ)を重視し、外国人を積極的に採用しています。
SDGsアイコンGoal17 パートナーシップで目標を達成しよう ・弊社サービスを広げていくために、コンバートサイト運営会社など提携パートナーを増やしています。

 

ざっと挙げたところ、こんな感じです。

本当はもっと深堀していく必要がありますが、ここでは簡易版とさせていただきます。

会社として正式なものではなく、こちらは個人的見解というところをご了承ください。

 

会社として提示するならば、社内複数名と社外も含めて様々な観点からブレインストーミングすることをおススメします。

ひとりの考えだと、少し偏ったものになってしまうので。

 

 

 

5.不動産会社のSDGs

「不動産 SDGs」でGoogle検索した際に、1ページ目に表示された企業の中からいくつかの企業を取り上げさせていただきました。

 

・東急不動産ホールディングス(東京都渋谷区)

自社のマテリアリティ(重要な社会課題)策定時に、17の目標を照らし合わせ取り組む項目を定めています。

幅広く13項目が該当しています。

 

・京急不動産(横浜市)

事業特性を踏まえ、SDGsの目標の中から取り組むべき課題を抽出して、その解決に向けたサービスを積極的に展開していくと記載がありました。

ピンポイントに4項目から始めています。

カラフルなピンバッジは、以前利用していたウォーターサーバーの会社さん(水道水から3層のフィルターを通して浄水)がつけていたのを思い出します。

 

・三好不動産(福岡市)

時代の潮流を的確にとらえながら、人と資産の関係性を一貫してサポートしていきます。年齢、国籍、障害、出自、あるいは経済的地位等に関係なく、「すべての人の幸せにつながる人と資産との深くて強い関係づくり。」を三好不動産が目指すSDGsの形と宣言しています。

こちらは6項目を挙げています。

 

・オハナ不動産(岡山市)

自社の事業特性を踏まえ、SDGsの目標の中から取り組むべき課題を抽出し、それらを解決すべく以下の3つの目標の達成について重点的かつ持続的に取り組んでいると述べられています。

3項目に絞っています。

 

・大興不動産(宮崎市)

住宅・建築・街づくりを通じ、ただ利益を求めるのではなく、よりよい社会の創造を目指すことで社会及び地域への貢献へと取り組んできました。

その活動の中でSDGsの取り組みに共感し、共に歩みを進めることにしましたと記載があります。

こちらも幅広く13項目を挙げています。

 

・加来不動産(北九州市)

未来を視野に人と地域をつなぎ、幸せな社会の実現を目指す加来不動産は、この「持続可能な開発目標」に賛同し、私たちにできる日常の「一歩」に取り組みます。

「北九州SDGsクラブ」にも参加しおり、8項目に取り組んでいます。

 

さて、上記6社所在は全国津々浦々になりますが、SDGsに賛同・共感して意欲的に取り組まれていますね。

その中で、整理すると

当てはまるSDGsのGoals 共通社数
SDGsアイコンGoal3 すべての人に健康と福祉を ・全6社とも共通
SDGsアイコンGoal11 住み続けられるまちづくりを ・全6社とも共通
SDGsアイコンGoal8 働きがいも 経済成長も ・5社に共通
SDGsアイコンGoal4 質の高い教育をみんなに ・4社に共通

 

上記の結果より、不動産会社が取り組みやすい、取り組むべき項目が見えてきますね。

地場で社会貢献や地域貢献を目指す不動産会社にとっては、当然のことかもしれないですね。

ただ、大手を除いてまだSDGsに取り組んでいる不動産会社は少ないことは事実です。

自社ですでに取り組んでいる施策、これから取り組んでいこうとしている施策に17の目標を当てはめて、SDGsについての情報発信を試みてはいかがでしょうか?

 

 

まとめ

・企業側がSDGsの取り組みを行うことは、現在では常識になりつつあります。

・ホームページなどで情報発信をしたり、社員と一緒にSDGsの取り組みを行うことで、モチベーションの維持に繋がります。

・情報発信することで、現在就活中の学生へのアプローチにもなります。

・地場で社会貢献や地域貢献を目指す不動産会社には、17のゴールから共通した項目が見受けられます。

ぜひご紹介した情報発信の重要性とメリットを自社のSDGsの取り組みに役立ててくださいね。